ディリヤーは、1727 年に創設されたサウジアラビア第一王国の首都として位置づけられる歴史的地域であり、Vision 2030 の中核プロジェクトのひとつとされる。中心にある「At-Turaif(アット・トゥライフ)」地区は UNESCO 世界遺産に登録されている。伝統的な日干し煉瓦建築(Najdi 様式)が保存されており、文化・観光・レジデンスを統合した都市開発として計画されていると報じられている。
開発の 2 エリア構成
Diriyah Company の公表情報によると、開発は 2 エリアに整理されている。
- Diriyah Gate:メインエリア。歴史地区を取り囲む形で開発される、文化・ライフスタイル・商業の中心
- Wadi Safar:広大な敷地に高級リゾートと邸宅が点在するエリア
開発面積、目標居住人口、想定観光客数、雇用創出目標などの具体数値は Diriyah Company の公表資料に依拠する。数値は目標値であり、実現を保証するものではない。
主要ブランドレジデンスの概観
以下は Diriyah Company が発表しているレジデンス系プロジェクトを、ブランド名・エリア・特徴の観点で整理したものである。特定物件の売買推奨を目的とするものではない。販売価格、戸数、面積、完成予定時期、販売状況は各時点で変動するため、購入検討にあたっては開発事業者および正規の販売代理店の最新資料を直接ご確認いただきたい。
Diriyah Gate エリア
- Ritz-Carlton Residences:Najdi 様式の伝統建築デザインを取り入れたヴィラ系レジデンス。Ritz-Carlton ブランドのホスピタリティサービスを併設
- Raffles Residences:Wadi Hanifah 渓谷の景観を意識した設計。Raffles Hotel との併設サービス
- Baccarat Residences:伝統的なサウジ建築とフレンチデザインの融合をコンセプトとする限定戸数のレジデンス。Baccarat Hotel との併設
- Corinthia Residences:ネオ・クラシック建築、プライバシー重視の設計
Wadi Safar エリア
- Oberoi Residences:Oberoi ブランドのホテル併設型レジデンス
- Aman Residences(Amansamar):Aman ブランドのウェルネスリゾートとの併設
- Faena Residences:アート志向の設計を特徴とする Faena ブランドとのコラボレーション
- Trump International Wadi Safar:ゴルフクラブとの併設。Trump ブランドのレジデンス
各プロジェクトの販売時期、戸数、価格帯、居住可能タイミングは、Diriyah Company および各ブランドの公式発表に依拠する。二次情報での断定的な数値提示は本サイトでは行わない。
外国人購入者向けの制度概観
2026 年 1 月 22 日の外国人購入解禁
非サウジ人による不動産所有法は 2026 年 1 月 22 日に施行され、施行規則は 2026 年 6 月 23 日に閣議で承認、同年 7 月 3 日に公布された。外国人所有が認められる地理的区域も併せて承認され、REGA の専用プラットフォームで公開されている。Diriyah Gate は指定区域に含まれると報じられている。
想定される取引コスト
- 取引時に RETT(不動産取引税)が課される
- REGA 所有手数料:4 都市内(リヤド・マッカ・マディーナ・ジェッダ)で 2%(法律上の上限 5%)、4 都市外は 0%。RETT(5%)および VAT とは別建て
- 具体的な料率および合算後のコストは、REGA および ZATCA の公表資料での確認が必要
買主に求められる要件
- 有効な旅券
- KYC 書類
- サウジアラビア国内での銀行口座または正規ルートでの海外送金
- 不動産登記への登録(法的効力の要件)
詳細は本サイトの saudi-arabia-foreign-property-ownership-law-2026 を参照されたい。
投資判断における留意点
完成時期
多くのプロジェクトが 2026〜2030 年の完成予定と報じられている。竣工前物件(プレビルド)への投資には、竣工遅延・仕様変更リスクが伴う。
流動性
高額物件は、二次市場での売却に時間を要する場合がある。
為替リスク
SAR は米ドルにペッグされていると報じられている。円建てでの評価では、USD/JPY の変動が投資リターンに影響する。
サウジ側と日本側の課税
日本の居住者・内国法人は全世界所得課税の対象となるため、サウジで発生する賃料収入・売却益についても日本国内で申告・課税の対象になる。 サウジ側での個人賃貸所得課税の枠組みと、日本側での所得税・住民税・譲渡所得課税の関係は、税理士等の有資格専門家に確認されたい。
将来の価格・利回りに関する断定的表示は避ける
サイト全体の編集方針として、将来の価格上昇率、想定利回りを断定的な数値で提示しない。参考として引用される調査機関の予測値は「〜との見方がある」「〜と報じられている」の形式で扱う。
まとめ
ディリヤーで開発されるブランドレジデンス群は、Vision 2030 の中核プロジェクトの一部として位置づけられている。2026 年 1 月 22 日の外国人購入解禁により、外国個人による取得の道が制度上開かれ、施行規則は 2026 年 7 月 3 日に公布されました。個別プロジェクトの取得可否は REGA の指定区域プラットフォームで確認し、日本側の課税との関係を並列で確認することが投資検討の前提となる。本記事は情報整理を目的とし、特定物件の売買を勧誘するものではない。実際の判断は現地の有資格実務家(弁護士、税理士、宅地建物取引の実務家)への相談を経て行われることが望ましい。